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『五島慶太』|茶人

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五島慶太ってどんな人?

1882年4月18日生まれの実業家。今の東京急行電鉄の創業者としてもよく知られている人物です。経歴としては、東京帝国大学を卒業した後、9年間官僚として働いた後、武蔵電気鉄道の常務に就任しました。その後、競合の鉄道会社をM&Aで次々と買収し、会社を成長させることに成功。ただし、その経営手法は非常に荒ぶるものだったようで、別名「強盗慶太」とも言われていたりします。「予算即決算主義」は有名ですね。

茶人としても非常に有名。閑静な上野毛の住宅街の中に広大な敷地の邸宅:五島美術館が佇んでいます。M&Aで企業を買収した手腕は、名物茶器の蒐集にも表れていたようで、次々と名品を手に入れていきました。

五島慶太の生き様・名言

明治時代、日本の経済が劇的に変化する時代を走り抜けた五島慶太。彼が残した言葉

「孤独な者は、最も強い。」

は非常に力強い明言。四面楚歌になろうとも、自分の理想を追い求めようとする強い意志を持っていた五島慶太の人となりを表しているようです。

五島慶太が求めた名品

茶碗では織部茶碗の『わらや』、重要文化財の鼠志野『峯紅葉』、光悦の黒楽茶碗『七里』あたりが名品でしょうか。井戸茶碗の『九重』も是非見ておきたい一碗です。茶碗以外の茶道具では重要文化財に指定されている水指『破袋』は必見でしょう。

織部茶碗『わらや』|織部茶碗
重文 鼠志野茶碗『峰紅葉』|志野茶碗
黒楽茶碗『七里』|本阿弥光悦

五島美術館では毎年2月ごろに所蔵する茶道具の名品の数々を展示する企画展を開催していますので、ぜひチェックしておきましょう。

そのほか国宝の「源氏物語絵巻」と「紫式部日記絵巻」も五島美術館が所持しています。チャンスがあればぜひ見ておきましょう!

耳寄りなおはなし

名品の数々を拝見できる五島美術館。二子玉川を訪れたついでに、上野毛まで足を運んで美術館も拝見してみてはいかがでしょうか?

出典

  • wikipedia
  • https://www.gotoh-museum.or.jp/

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