コレクション 高麗茶碗

蕎麦茶碗『燕』|コレクション

投稿日:2017年10月27日 更新日:

所蔵:
恵比寿屋
高さ:
6.5cm
口径:
13.5cm
底径:
5.1cm
一金:
250,000円

ストーリー

高麗茶碗の一つである蕎麦茶碗。見込みが平たく、奥行きがそれほど感じ取れないのですが、胴まわりにでた模様がなんとも風情ある一碗です。 枇杷色と黄色みがかった肌に、青白い釉薬の模様がたれ込み、そして一羽の鳥が飛んでいるかのような釉の切れ方。そこから「燕」と銘がつけられました。 その昔、戦国の争いの中、大阪の本願寺に迷い込んだ一碗。仕立ての良い仕覆と漆箱は、愛されてきた証拠でしょう。

『燕』の形状

ザ・茶碗の言葉が似合う形状。作りは薄く、こつんとぶつけると簡単に欠けてしまうこと間違い無しでしょう。轆轤目がキレイに入っており、頭巾は土味がよく出ています。

『燕』の肌

おそらく幾つかの釉薬を重ねたもの。青白い釉薬があることでとても上品な仕上がりに。肌自体はとても固く仕上がっています。

『燕』の重さ

小振りで軽い一碗です。手取りもとてもよく、熱の伝わり具合は流石の高麗茶碗。個人的には年初の茶席で使ってみたくなる一碗です。

耳寄りなおはなし

蕎麦茶碗を見分けるコツは形状。胴から口縁にかけて外に開くアサガオ型。すこし反りが見られるものが多いです。が、この茶碗は胴から口縁にかけてすーっと綺麗に直線につくられています。青鼠色の斑はトトヤ茶碗によく見られるもの。二徳ある茶碗ともとらえられますが、さて褒め過ぎですかねw

出典

  • 全てオリジナル

-コレクション, 高麗茶碗
-


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

唐津茶碗『青二才』|コレクション

所蔵:恵比寿屋 高さ:7.8cm 口径:12.0cm 底径:5.2cm 一金:550,000円 ストーリー 金継ぎは江戸中期の職人の手によるもの。時代が経過したことで、金色の光に鈍さがでており、古風さ …

玉子手茶碗『小倉山』|高麗茶碗

所蔵:静嘉堂文庫蔵 高さ:7.8cm 口径:12.6cm 高台径:5.1cm 二徳の玉子手茶碗 玉子手とはいわれていますが、その素晴らしい雨漏っぷりは、雨漏茶碗としても希有な存在でしょう。二徳三島があ …

志野茶碗『峯ノ雪』|コレクション

所蔵:恵比寿屋 高さ:8.3cm 口径:12.7cm 底径:5.4cm 一金:750,000円 ストーリー 五島美術館が所蔵する志野茶碗の名品「峯紅葉」。それをもう一段白くした様相を持つ一品。見込みに …

黒織部茶碗『一文字』|コレクション

所蔵:恵比寿屋 高さ:7.6cm 口径:13.5cm 底径:5.6cm 一金:330,000円 ストーリー 織部茶碗のなかで、絵が無く黒一色で歪んだ形状のものを黒織部といいます。一見すると瀬戸黒とも捉 …

御所丸茶碗『古田高麗』|高麗茶碗

所蔵:個人蔵 高さ:N/A 口径:N/A 高台径:N/A 高麗へのご注文のお品 古田織部が高麗に注文して作成したと思われる茶碗。御所丸は高台が六角形になっており、一目で判断がつくことが多いです。作風と …

恵比寿屋のコレクションに関するレンタル・お譲りについてはこちらのページのお問い合わせよりコンタクトください。

茶道具キーワードで検索