コレクション 志野茶碗

志野茶碗『初心』|コレクション

投稿日:2017年9月23日 更新日:

所蔵:
恵比寿屋
高さ:
8.5cm
口径:
11.0cm
底径:
5.8cm
一金:
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ストーリー

墨田如水が美濃の合戦時代に入手/愛蔵した志野茶碗。古布は茶碗を納めた箱を包む風呂敷代わりに使っていたもの。その後、梶張徳川家の派閥争いに負けた徳川伊右衛門が、徳川家の蔵より選別品として配慮した記録が残る。徳川伊右衛門の後、財閥の岩崎富太郎の手に渡り今に至る。小振りながら存在感は抜群。肌は若い茶碗に見られるようなガラス質のものではなく、柔らかな独特の質感を持っている。

形状について

半筒状の茶碗。代表的な志野茶碗は大振りなものが多いが、この茶碗は小振りに分類されるであろう。千利休が好みそうなサイズである。また、描かれた橋の絵も、味わい深い一品。高台もまた力強く、作為性の無さは一級品。

肌について

古い志野茶碗は焼き締めがしっかりとしている。その一方で、釉薬はとても柔らかく、手に取るとしっとりとした感触を味わえることだろう。

重さについて

サイズこそ小さいが、しっかりとした重さを持っている。銘を考えると祝いの茶会で活躍しそうだ。

箱について

表面に「志乃」と描かれている。二重箱には「墨田如水愛蔵」と描かれており、箱の中には古い布切れも同梱されている。

耳寄りなおはなし

とある市場で手に入れた茶碗。古い志野茶碗らしくしっとりとした肌に惚れ込みました。黒楽の「利大」とともに所蔵する茶碗の中では最高の一碗であります。ストーリーはもちろん妄想ですよ。

出典

  • 全てオリジナル

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