コレクション 志野茶碗

志野茶碗『さざ波』|コレクション

投稿日:2017年11月5日 更新日:

所蔵:
恵比寿屋
高さ:
6.8cm
口径:
12.5cm
底径:
4.7cm
一金:
850,000円

ストーリー

正統派の志野茶碗。鬼板がさざ波のような模様を描いていることから、その銘が付いたのだとか。安直と言えばそれまでではあるが、作りはしっかりとしている。また、高台の形状が興味深い。キレイに整えられた形跡は全く見られず、「てきとーでええやろ、ここくらい」といった感じにつけられたのではと思わされるほど。 鼠志野、筒茶碗は上品な茶碗である一方、こちらの茶碗は豪快の一言に尽きる。

『さざ波』の形状

志野茶碗の典型的な形状。大振りな口から中をのぞくと、ぐっと広い見込みが広がる。高台の形状が面白く、博物館や美術館で展示されているような作為性がみられない。

『さざ波』の肌

肌はしっとりめで掴みやすい。赤黒い胎土と白のコントラストがとても上品。

『さざ波』の重さ

さすがに重い。土からしておそらくかなりの重さ。もぐさ土と言われるちょっともっさりとした感触の土をベースに、これまた重たい鉄分が多い鬼板が塗られる。両手でしっかりと支えないと、お茶を飲むのは難しいかも。

耳寄りなおはなし

志野茶碗は豪快さに身を任せた作品で溢れているが、こちらの茶碗もまたしかり。戦国武将が好みそうなサイズ感。茶碗に描かれた景色がとても良く、さざ波と松が描かれている。

出典

  • 全てオリジナル

-コレクション, 志野茶碗
-


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

高麗茶碗『枯れ仏』|コレクション

所蔵:恵比寿屋 高さ:8.1cm 口径:13.7cm 底径:5.5cm 一金:お問い合わせください ストーリー 高麗時代に作られた茶碗。日本でいうと室町中期あたり。当時の南朝に属していた足利氏唯が愛蔵 …

重文 鼠志野茶碗『山の端』|志野茶碗

所蔵:根津美術館蔵高さ:8.8cm口径:14.3cm高台径:6.1cm外面だけでなく、内面も見たい一碗根津美術館が所蔵する至宝の1つ、山の端。鼠志野茶碗では峯紅葉と肩を並べる名碗といわれています。つく …

黒楽茶碗『利大』|コレクション

所蔵:恵比寿屋 高さ:8.7cm 口径:10.9cm 底径:4.7cm 一金:お問い合わせください ストーリー 1621年 加賀前甲藩の属国を統治する猪方利大が所持したことで「利大」と名付けられた黒楽 …

唐津茶碗『赤富士』|コレクション

所蔵:恵比寿屋 高さ:7.8cm 口径:12.5cm 底径:5.4cm 一金:1,200,000円 ストーリー 赤土と白い釉薬が溶けた景色が愛らしい唐津茶碗。ほのかに継がれた金跡が、時代の経過を物語る …

志野茶碗『通天』|志野茶碗

所蔵:個人蔵 高さ:7.9cm 口径:14.1cm 高台径:6.5cm 豪快さは無く上品な佇まい 名前の由来は、紅葉の名所として有名な東福寺の通天橋からとったとか。景色は抑えめで、ほのかに紅が現れた上 …

恵比寿屋のコレクションに関するレンタル・お譲りについてはこちらのページのお問い合わせよりコンタクトください。

茶道具キーワードで検索