織部茶碗

織部茶碗『わらや』|織部茶碗

投稿日:2017年5月2日 更新日:

所蔵:
五島美術館蔵
高さ:
7.9cm
口径:
13.8cm
高台径:
6.4cm

織部にみる粗雑っぽさはない

歪んだ形と不思議な模様が印象的な織部茶碗。ほどほどの織部茶碗には粗雑さを感じてしまうことが多いのですが、「わらや」に至っては、粗雑さは不思議とどこかに消えてしまったようです。

景色とゆがみのバランスは最高

作風ですが、なんといっても腰に描かれた模様に目がいってしまいますね、何を思ってこんな絵を描いたのかは不明ですが、どこか哲学的な匂いもしてきます。ある意味、抽象絵画の先駆けとも捉えられるかもしれません。

ぐにゃりと曲がった口辺は、一見お茶を飲みにくそうに見えますが、正面からきちんと手を添えると、驚くほど飲みやすかったりします。用の美がしっかりと体現されており、柳宗悦もご満悦だったことでしょう。
もちろん、飲みにくい茶碗もありますが 笑

耳寄りなおはなし

織部茶碗はしっかりがっしり焼かれていますので、楽茶碗のように、もろくはないと思います。ので、是非とも、手にしてお茶を嗜める機会を作っていただきたいものであります。

出典

  • pinterest
  • 東京国立博物館

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