コレクション 楽茶碗

黒楽茶碗『天ノ月』|コレクション

投稿日:2017年12月3日 更新日:

所蔵:
恵比寿屋
高さ:
7.1cm
口径:
13.4cm
底径:
5.3cm
一金:
1,000,000円

ストーリー

表千家5代随流齊による自作の茶碗。紐は表千家の古びた黄色い紐が長く千家の基で愛蔵されてきたことを物語る。小振りの使いやすい形状で、総釉仕上げ。てこねらしく、形状はすこしゆがみがアリ、そこがまた良い味わいをだしている。見込みには、指跡が残っており、これが月のようにもみえ、黄緑色の抹茶とよく映える意匠。銘は「冬篭り」とされているが、「天ノ月」とした。

『天ノ月』の形状

楽茶碗の中でも小振りな茶碗に分類される。楽家の茶碗とは異なり、随流独特の意匠性を味わうことが出来る一碗。

『天ノ月』の肌

長次郎のようなカセカセの肌ではない。どちらかというとテカリのあるノンコウが使った釉薬による肌あい。見込みに釉がかかっていない箇所があり、そこが良い景色になっている。

『天ノ月』の重さ

楽茶碗らしく軽い。手に取った時に、すーっとからだになじむような感覚になる。

耳寄りなおはなし

表千家では代々「宗左」を称するが、随流斎は「宗佐」の字を用いたとのことで、自我が強かったのかもしれません。それは、この茶碗にも現れているようです。

出典

  • 全てオリジナル

-コレクション, 楽茶碗
-


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

黒楽茶碗『残雪』|道入(ノンコウ)

所蔵:樂美術館 高さ:8.0cm 口径:13.0cm 底径:4.9cm 白い釉薬のとろけ方が最高! のんこうのお茶碗の中では、景色が素晴らしい一碗の筆頭に上げてもよいのではと思ってしまうのがこの残雪。 …

唐津茶碗『忘れ草』|コレクション

所蔵:恵比寿屋 高さ:6.8cm 口径:11.0cm 底径:4.7cm 一金:350,000円 ストーリー 鈍く光る金継ぎが、とても味わい深い一碗。焼成中におこった偶然の欠けが、アクセントになっている …

本手ととや茶碗『流れ星』|コレクション

所蔵:恵比寿屋 高さ:8.3cm 口径:15.7cm 底径:6.4cm 一金:1,400,000円 ストーリー 千双旦が茶の道で独立を果たした時に、師から譲り受けたトトヤ茶碗。有名な「かすみ」のような …

青唐津茶碗『羅漢』|コレクション

所蔵:恵比寿屋 高さ:7.6cm 口径:13.5cm 底径:5.6cm 一金:240,000円 ストーリー 青い肌が幻想的な雰囲気を醸し出す唐津茶碗。極めて珍しい二重竹節高台。ほかの茶碗含めて、これい …

志野茶碗『峯ノ雪』|コレクション

所蔵:恵比寿屋 高さ:8.3cm 口径:12.7cm 底径:5.4cm 一金:750,000円 ストーリー 五島美術館が所蔵する志野茶碗の名品「峯紅葉」。それをもう一段白くした様相を持つ一品。見込みに …

恵比寿屋のコレクションに関するレンタル・お譲りについてはこちらのページのお問い合わせよりコンタクトください。

茶道具キーワードで検索