- 所蔵:
- 恵比寿屋
- 高さ:
- 8.1cm
- 口径:
- 10.5cm
- 底径:
- 6.4cm
- 一金:
- 2,200,000円
ストーリー
黄瀬戸は本来茶碗を意識して作られたものではない。火入れのために作られたといわれている。しかし、とある粋な茶人が「ちょうどよいサイズ感」ということで、茶碗に見立てて利用したもの。合理性と美的感覚に優れた人物の粋な心意気に感服するばかりである。本来の茶の用途で使われている茶碗以上に、その存在感の高さと侘び寂びの完成度の高さから「本歌取」と名付けられた。
『赤富士』の形状
典型的な黄瀬戸の筒茶碗。胴はすとんと垂直に落ち、高台といえるようなものはほぼないといってよい。
『本歌取』の肌
作りがうすく、釉薬の厚さもそれほどないが、冷たい感じは無く不思議な暖かみがある。
『本歌取』の重さ
薄作りであることも相まって、非常に軽い。利休が好みそうな小柄なサイズ。
『本歌取』の箱
箱裏に「藍は青よりいでて青より青し。この茶碗もまたさようのごとく」と歌が添えられている。
耳寄りなおはなし
出典
- 全てオリジナル